百日紅2013/04/08



「百日紅(さるすべり)」上・下 杉浦 日向子・著 ちくま文庫
漫画です。粋だけど、変わったおじさんって感じの葛飾北斎、いざ筆を握るのと魅力的な絵を描く。私が興味があったのは北斎の三女・お栄(応為)。北斎の手伝いをしながら、自らも美人画などを残している。北斎の代筆もしているので、実際はどっちが描いたのかわからないものもあるかも。父からは「アゴ」とよばれている。北斎の弟子で女好きの善次郎と3人で同居していて、日々のできごとが綴られていく。江戸の風俗もよく伝わってくる。絵師・歌川国直も出てきて、歌川派のくせに北斎のことを尊敬していたりする。お栄の達観した性格が良かったな。


浮世絵太田記念美術館所蔵の「吉原格子先之図」
お栄の作品です。この光と影を描いた淡い色合いの感じが、一度見てみたい絵です。太田記念美術館で、来年の2月に公開されるようです。ちょっと先だけど、見に行きたいです。

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