長い腕2012/09/28

長い腕
「長い腕」 川崎 草志・著 角川文庫
ゲーム制作会社で働く女性・汐路は、同僚の転落死を目撃する。過去のトラウマもあり衝撃を受ける汐路だったが、故郷では女子中学生が同級生を射殺するという事件があったことを知る。この2つの事件に共通するものを発見し、故郷で中学生の事件を調べ始める…。
著者がゲーム会社に勤めているらしいので、ゲーム制作の裏側がよくわかります。そこが興味深かったです。普通のサラリーマンとはかなり違っていて、こちらは知識がないのに、わかりやすく書かれていました。
うってかわって故郷へ帰ると、日本の古い伝統ある村や家屋の雰囲気が想像できて、ちょっと怖いけどミステリアスです。
主人公を女性にしているのも魅力的です。きれいで頭のキレるクールな女性でした。加害者と被害者の友達だった男の子を無理やり手伝わせていくあたりや、危機的状況での機転の利かせ方が面白いです。