ぬるい男と浮いてる女2012/08/25

ぬるい男と浮いてる女
「ぬるい男と浮いてる女」 平 安寿子・著 文春文庫
62歳で独身、年金相談センターでアルバイトをしているが、通っているバレエ教室では、大奥様のふりをしている、ちょっとひねくれた女性の話「浮いてる女」や、言い寄る女性には興味がなく、自分の部屋が好きなインテリアショップの草食系男子の話など、6人のちょっとかわった男女のショートストーリー。
印象的なのは「えれくとり子」という話で、近くにある電化製品をいつも狂わせてしまうという美しい女性。その人に恋した男の話。その女性は悪気はないけど、そういう体質なんだそうで、慣れると電化製品も使えるらしいが、擬人化風に話す女性が面白い。うちのコになっちゃえば大丈夫なのとか、壊れた携帯電話に対してそのコにちょっと謝りたいとか。コーヒーメーカーが張り切りすぎちゃってなんてセリフも。ちょっと不思議だけど、そういえば電化製品にも、人格があるような気がしてくる。パソコンとか、機嫌が悪い時もあるし。他にもしばらく使っていない物が、すんなり動かなかったりして、スネているのでは?

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