ル・アーヴルの靴みがき2012/05/02

ル・アーヴルの靴みがき
「ル・アーヴルの靴みがき」を観てきました。
北フランスの港町ル・アーヴルで靴みがきをしているマルセル(アンドレ・ウィルム)。家では献身的妻アルレッティ(カティ・オウティネン)と愛犬ライカが彼の帰りを待っている。近所には気のいい住人たち、貧乏だけど心やすらぐ生活がある。そんなある日、港でアフリカからの不法移民の乗ったコンテナが発見される。検挙から逃げ出した1人の少年イドリッサが、マルセルの所へやってくる。イドリッサはロンドンにいる母のもとへ行きたいのだ。同じ頃、妻のアルレッティが病気で倒れる…。
下町人情もののような感じです。別の監督で2010年に鑑賞した映画「君を想って海をゆく」も、不法移民の話だったけど、シビアな現実と違って、こちらの映画は“大人の童話”のようです。監督のアキ・カウリスマキは、私の最も好きな映画監督です。マルセルも近所の人々も、何の疑問を持つこともなく、イドリッサを手助けします。たとえお金がなくて、食事は減らしてもワインは注文するとか美学があるなぁと思います。ツッコミどころは考えれば、いくらでもありますけど、アキ・カウリスマキ独特の色合いを見ることができました。登場人物みんなが味のあるお顔をしています。新作を5年間待っておりましたー!ということで満足で満点。

★★★★★

コメント

_ りさ ― 2012/05/03 23:49

私は昨日鑑賞してきました。
その映画館では1日一回の上映だったので、ほぼ満席でしたよ。
文句のつけどころのない、素晴らしい映画でした。
人情に、夫婦愛に涙涙。。
白ワインとバゲットが美味しそうで、今朝はマルセルが
お昼ご飯に食べていた(少年にあげた。。)バゲットサンドを
作って出勤しました!
パンフレットも購入。
忘れられない一本になりました。

_ spice管理人 ― 2012/05/04 00:39

りささんもストライク映画だったみたいですね。
1日1回の上映とは厳しいですね。私が行った映画館は、3階にあるのだけど、1階まで並んでいました。
ワインをいつもゴクゴク飲んで、おいしそうですね。一緒に行った友人もフランスパンが食べたくなったって言っていました。
家の中の様子とか、バーとか、どこをとってもいいですね。
警部も良かった、なんか昔のフランス映画みたい。

_ レスリー・チュン   ― 2012/05/04 14:19

パンフレットは、最近なかなか買えなくなりました。あと、ちょっと出せば入場料位のパンフが多いので。頂いたチラシを、後生大事にいたします。
お昼を入れていた、缶からして、靴みがき家業のヤツレタ生活観が、現れてました。
フランス映画繋がりの観点から云うと、カウリスマキ監督が始めてフランスで撮った「コントラクト・キラー」の主演のジャン・フィリップ・レオが、この映画の数少ない意地悪な人の、「密告者」役で出てました。トリュフォー作品で、監督の分身として出演していた彼も、だいぶいい歳になっていて、時の流れを感じましたね。

_ spice管理人 ― 2012/05/04 23:08

私もパンフレットは買っていませんが、表紙が少年イドリッサの着ているセーターの柄で、しゃれていました。
ジャン=ピエール・レオはカウリスマキ作品は久しぶりでしたね。それほど出てないけど、印象的な役でした。昔は細くてかっこ良かったなぁ。

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