ものすごくうるさくて、ありえないほど近い2012/02/10

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」の試写会へ行ってきました。
不思議なタイトルですが、原題の直訳のようです。
原題は“EXTREMELY LOUD & INCREDIBLY CLOSE”。
9.11のニューヨーク、ワールドトレードセンターの悲劇で最愛の父(トム・ハンクス)を失った少年オスカー(トーマス・ホーン)は、1年経っても立ち直れない。父の遺品の中から鍵をみつけ、その“鍵穴”を探す冒険が始まる。その鍵には父からの最後のメッセージが残されていると信じて。殻に閉じこもりがちのオスカーは母(サンドラ・ブロック)とも、うまく接することができない。母も夫を亡くした悲しみから立ち直れないが、オスカーのことをとても心配している。鍵の入っていた袋には“Black”の文字が書かれていて、ニューヨーク中に住むブラック氏を訪ね歩く。途中謎の老人(マックス・フォン・シドー)が同行者となるが、精神的に不安定なオスカーは最大の理解者だった父がいないことで、追い詰められたりする。出会う人々は、相手にしてくれない人もいるし、オスカーに同情する親切な人もいっぱいいる。
オスカーを演じるトーマス・ホーンは、顔立ちが女の子のようにきれいで整っていて、手足がとても細いです。難しい役を、メチャクチャうまく演じています。オスカーの苦しみが伝わってきます。物語は予想したものと違った結末へ辿りつくのだが、そこに至る出会いで、問題を克服することもあり、成長していく様子が描かれます。もちろん最愛の父を失った傷は癒されることはないのだけど、前に進む勇気を得ることができます。じいさんフェチの私は、マックス・フォン・シドーがツボです。セリフがないのに、この存在感。
スティーブン・ダルドリー監督作品で少年と言ったら大好きな映画「リトル・ダンサー」を期待するけど、ちょっと違うタイプの映画でした。

★★★★☆