サルトルとボーヴォワール 哲学と愛2012/01/20

サルトルとボーヴォワール 哲学と愛
「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛」を観てきました。
1929年ソルボンヌの学生として出会ったサルトル(ロラン・ドイチェ)とボーヴォワール(アナ・ムグラリス)。生涯を通じて影響を与え合い、サルトルは実存主義を世に広め、作家であり哲学界のスター。ボーヴォワールは「第二の性」でジェンダー論の基礎を作り、女性の生き方に変革をもたらした哲学界のミューズ。
原題は「フロールの恋人」ですが、邦題が陳腐ですね。フロールはサルトルたち実存主義の人たちがサロンとしてよく利用していたカフェ・フロールのことです。
世界的に有名なカップルのサルトルとボーヴォワールの関係が、実はこんなだったのかと知る映画です。
当時としては、ずいぶん進んだ考え方だったのではないでしょうか。一生入籍しないで、お互い自由恋愛し、常にパートナーであり続ける。今のフランスでは、籍を入れない人も多いですが。しかし、進んでいるといっても、ボーヴォワールにとっては苦悩と葛藤があったことがこの映画ではわかります。人から見れば、どうしてサルトルに執着するのか疑問かもしれないけど、やはり天才サルトルに惹かれるところがあるのでしょうか。なんせ当時から現代も世界中の人々に影響を与えているのですから。
私の知識としては、ボーヴォワールの著作「第二の性」の冒頭が「女は女として生まれるのではなく、女になるのだ」という言葉だという程度しかしれません。実存主義も、それほど詳しくないのです。でも2008年にパリを旅行した時にサルトルとボーヴォワールのお墓へは行ってきました。モンパルナス墓地にあります。
そんなにサルトルのことなど知らなくても、ある革新的カップルの生き方という点で、楽しめるのではないかな。
ボーヴォワールを演じるアナ・ムグラリスといえばシャネルのモデルなので、知的で美しくて華麗なファッションを見ることができます。前に観た主演映画「そして、デブノーの森へ」では、無口な役どころだったのですが、今回の映画で声がすごいハスキーなんだなぁと思いました。とにかくきれいでした。好みは分かれる映画ですが、私は観て良かったです。

★★★★☆

コメント

_ りさ ― 2012/01/23 22:48

アナ・ムグラリス、きれいですよね〜。
この映画も観に行きたいです。
「そして、デブノーの森へ」は私も観ました。
なんて綺麗な人なんだ!と感激した記憶が。

_ spice管理人 ― 2012/01/23 23:00

ホントきれいですね。5ヶ国語くらいが堪能なんだそうです。
「そして、デブノーの森へ」はミステリアスな雰囲気でしたね。
「シャネル&ストラヴィンスキー」も観れば良かったなぁ。

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