必死剣鳥刺し2010/07/02

必死剣鳥刺し
「必死剣鳥刺し」を試写会で見てきました。
東北の海坂藩の物頭である兼見三左エ門(豊川悦司)は、自分が仕える
藩主の側室をいきなり城内で刺し殺すところから映画は始まります。
藩をいいように動かしている側室が失政の元凶であったこと、自分は既に
最愛の妻を亡くしていて、斬首は覚悟の上の行動であった。
しかし、意外にも寛大な処分が下される。
1年の閉門の後に、再び藩主の傍らに仕えることになり、腑に落ちない
思いを抱いている。
三左エ門は剣の使い手で、誰も見たこともない秘剣“鳥刺し”という技を
持っていることで、中老の津田(岸部一徳)が藩主にとりなして、傍らに
仕えさせていたことがわかる。
その津田に呼び出され、藩主家に対立している、ご別家の帯屋(吉川晃司)
から、藩主を守るよう秘令受ける。

全体的に暗い感じで、ちょっと人にススめにくい映画ですね。
山田洋次監督の「隠し剣鬼の爪」などの時代劇3部作に比べると、
救いが少ないように思えました。方言もひかえめです。
過酷な運命に翻弄され、運命のままならなさを見せつけられます。
三左エ門に思いを寄せ、献身的に尽くす妻の姪(池脇千鶴)にも、心を開け
ず、無口で生真面目な役は豊川悦司には合っていましたが、見ている方は、
何を考えているのかわからないし、行動が理解できにくいです。
常にシリアス顔の重苦しいトヨエツでした。かっこいいんですけどね。

★★★☆☆