太陽の庭2010/06/23

太陽の庭
「太陽の庭」(宮木あや子・著)を読みました。
一般人にはその存在も知られていない永代院。
政財界からは「神」と崇められている。
広大な屋敷に住み、永代由継とその正妻、妾、子どもたちが暮らしている。
屋敷内では跡目争いや、寵愛をめぐる、愛憎と嫉妬が渦巻いている。
そこで暮らす少年や、姉弟、永代院のことを調べる雑誌記者などが出てきます。
退廃的な雰囲気と、美形の子どもたちが登場し、少女漫画のようです。
永代院の真相が、少しずつ語られて興味をかきたてられて、あっという間に
読み終わってしまいました。
ありえないけど、そういうのがあってもおかしくないと思わせました。
大正ロマン風でもあり、大奥や中国の宮廷みたいなところもあり、後半は急に
世俗的な世界とリンクしていきます。
映画やドラマにはなりにくそうだけど、面白い本でした。