ずっとあなたを愛してる2009/12/30

映画「ずっとあなたを愛してる」を見てきました。

覇気のない女性が登場する。ほとんどすっぴんだと思う。
誰かを待っているようだ。
そこへ、若い女性が迎えに来る。どうやら妹のようだ。
ぎこちない雰囲気。みるからに心を閉じている姉。
刑期を終えて刑務所から出所してきたことがわかる。
物語は静かに進行するのだが、この姉の行動から、
目が離せなってくる。
妹は悩みながらも、姉にそっと寄り添っていく。
妹の家族や、いろいろな人と少しづつ接していき、
生活に慣れていくと、だんだん主人公の生気が甦っていく。
それによって、みるからにきれいになっていくのがわかる。

果たして、重罪を犯した本当の理由とは、何だったのか。

クリスティン・スコット・トーマスの上品な美しさが良い。
難しい役どころを、みごとに演じている。

監督は作家のフィリップ・クローデル。
長編監督デビュー作なのに、すごい熟練した映画監督のように上手い。
無駄がないのである。
しつこい説明はなく、見ているうちに少しづつ真実が明かされていく。
表情だけで、ヒシヒシと気持ちが伝わってくるのである。

フィリップ・クローデル著の「リンさんの小さな子」がとても
良かったので、映画も期待していたが、期待以上だった。

★★★★☆