山のある家 井戸のある家2009/11/30

「山のある家 井戸のある家」津島佑子/申京淑・著を読みました。
日本と韓国の女流作家が1年間交わした往復書簡。
言葉は通じなくても、「想い」の通じている世代の違う2人のようです。
季節のうつろいや、国に対する考え、家族の話などが語られます。
津島佑子さんが父である太宰治のことを申さんにねだられて語ります。
実際は1歳の頃に亡くなっているので、記憶にないのです。
小さい頃、母に「おとうさんはなんで死んだの?」と聞いたところ、
母は少し考えてから「心臓が止まったから」と答えたそうです。
太宰の死は傍から見たら、伝説のように思いますが、当事者家族にとって、
なんて複雑な影を落としていることかと思いました。
同級生から「きみのお父さんって、人殺しなんだって?」という言葉を
かけられて、人名辞典で調べたことや、その後も知人から父のことを聞か
れたらどうしよう、なんて答えたらいいんだろうと心配していたこと等が
書かれていました。
韓国における社会的な問題などは、日本に通じることもいっぱいあるようです。
似たところのある国だと思います。
季節の行事などは、違っているところもあって、興味深かったです。

コメント

_ まるじ ― 2009/11/30 15:47

管理人様、blog開設おめでとうございます。映画や本や展覧会の感想ばしばし聞かせてくださいね。楽しみにしています。

_ spice@管理人 ― 2009/11/30 21:48

まるじ様
コメントありがとうございます!
雑談もまじえて、いろいろ書きますね。

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